捨てるデザイン
4月 8th, 2010広告等のデザインでは要素を「捨てる(整理して、重要でないことをそぎ落とす)」という考え方がありますが、他の分野ではあまり採用されてされていないようです。特に電気製品の開発において「無いよりはあった方が良い」式が多いように感じます。捨てる決断をしたことによって失敗した場合の責任をとりたくない、ということなんだろうと思います。で、結局なにがウリなのかよく分からない製品が出来上がります。
そんな中でAppleは捨てることがうまい会社だなと思います。iMacでフロッピードライブを捨て、iPod shuffleではディスプレイを捨てました。また、iPhoneが出始めの頃はハードウェアキーがないという不満を目にしましたが、これは間違った主張だと思います。私たちが欲しいのはハードウェアキーではなく、快適な入力環境です。何かを捨てたとしてもきちんとした代替案があれば全く問題にはならないと思います。そして、Appleの代替案は元からあった物より良いことが多い。
iPadについてもあれがない、これがないと言われていますが、いずれ解決すると思います。それから、今後コンピュータのライトユーザーが使うのはiPad的なものが主流になると思います。ただの電子書籍端末としてではなくです。iPad「的」というのは、他社の後追い製品を含みます。コンピュータはようやくコンピュータ「らしい」外観を捨てて、もっと生活にとけ込んだものになっていくのではないかと思っています。
トイレの快適性とデザインについて
4月 7th, 2010僕は日頃からトイレの充実度で店舗(デパート、飲食店等)の良さを測っています。手を抜いてしまいがちなトイレに気を使えるということは、他の部分もきちんとしているだろうと予測できるからです。そんな中で先日入ったトイレがなかなか良かったので紹介します。
まず個室ドアロックの近くに物をかけるフックがあります。使い勝手が良いのはもちろん、ドアロックのすぐ近くにあるので忘れ物防止の効果があります。ドア上部は盗難など防止のために隙間があまりない構造になっています。トイレットペーパーホルダーの上にもちょっとした物を置けるスペースが。エアータオルも手洗い場のすぐ横にあって使いやすく、しずくが床に落ちにくいので掃除も簡単になるはずです。そして手洗い場にも荷物をかけるフック。荷物が置けるスペースは良くありますが、たいてい濡れているので荷物を置く気にはなりません。
実際に使う人の行動や気持ちを思いやるというのはデザインの基本的な考え方だと思いますが、自分にはそれができているだろうかと考えてしまいました。
box mobile
4月 6th, 2010UNDESIGN デザインを解体する
4月 1st, 2010先日著名なデザイナーの方の、デザインを解体していく(デザインの要素を省いていく)というプロセスを見る機会がありました。デザインされたものを、改行/グループ/サイズ……などの要素に分けていくというもので、自分も以前「UNDESIGN」として少し考えていたことが既に実践されていました。やはり同じようなことはもう誰かがやっているのかと思うと同時に、間違えた考えではなかったと確認もできました。